キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!


サーシャは何の嘘もなく飾らない言葉を素直に口にした。こんな「味」のするキスは初めてだ。

キスしたあとにぽろぽろ泣くサーシャをレオナルドはじっと観察していた。


(こんな感動するキス初めて?そんなに俺のこと好きか)


サーシャが泣いた理由は、俺にキスされて嬉し過ぎた感動であるとレオナルドの中で決着がついた。


無理にキスされてイヤだったからという可能性をレオナルドは考えもつかない。


レオナルドにキスされて嫌な女はこの世にいないという傲慢っぷりである。女が俺を放っておかない人生を歩んできたレオナルドにとって、女の涙なんて使える道具の一つで動揺を誘うこともできない。

はずだった。


(キスされたくらいでボロ泣きなの、なんか可愛いなこいつ)