片方の手首を大きな手に捕られて、頬にもう片方の手が添えられたままだ。レオナルドの宝石の青い瞳が傾いて、瞬きで起こる睫毛の風を感じるほど近くで低い声が耳に響いた。 「いいから、俺に任せとけって」 「いいからって、何がいいんですか?!」 「その小さい口を黙って閉じろ。開いてたら舌入れるぞ」 サーシャが思わずぐっと目も口も瞑る。サーシャの唇にふにっと柔いキスが落ちた。レオナルドのバードキスは一回で終わらず、二回、三回と男の熱い唇についばまれた。 (え、あ、え?!なにこれ……)