サーシャは今まで異端者だとバレないように能力を隠して生きてきた。サーシャの能力でつくったご飯を喜んで食べてもらえる嬉しさったらない。


さっきまで死刑だったのに、今は人に感謝されている。人生の急展開には驚いてしまう。


「本当に美味しいわ。ありがとう、サーシャ」

「こちらこそありがとうございます、ルテさん!」


サーシャを治療してくれた美女ルテにも褒めてもらい、良い子イイ子と頭を撫でてもらって、サーシャは溶けそうだった。死の森の中だが、能力を振るって認めてもらえる居場所をみつけた。


この騎士団の陣営の中はサーシャにとって間違いなく天国だった。


だが、サーシャはこんなにご飯魔法を使い続けたことがなくて、その後どうなるか。をまるで予想していなかった。