キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!


上から現れたくちばしフルフェイスマスク&貴族正装の王様に、カルラ祭りに集まった国民全員が注目し、左胸をコンコンと拳で打った。


大窓の向こうに映る星空を背景に空中に浮かんだ王様からお言葉を承る。


「カルラ国はもう幾分もない命だ」


敬愛する王様と運命を共にすると国に残ったものは皆、終わりを見据えつつ穏やかに日常を繰り返し始めた。

中庭の小さな畑を耕し、大蜘蛛から王城を守り、夜になれば皆で些細な食事を取り、寄り添いあって眠った。


「混乱も起こさず平和に日常を続けている俺の国民を……終わりを前に『隣人を大切に』するお前たちを、俺は誇りに思う」


隣人を尊び、優しく穏やかな彼ら国民こそが、レオナルドの強い誇りとなった。