レオナルドはサーシャの頭をぐしゃぐしゃに撫でて、宝石みたいな青い瞳で柔らかく笑った。


「おかえり、サーシャ。残念ながら俺に愛されたからもう、逃げられない」


クスクス笑ったサーシャのくちばしに、レオナルドのくちばしがコツンと当たってバードキスになる。


「レオさんに救われた命ですから、レオさんのものですよ?」

「すっごい俺のムラムラ煽ってくるな。今日も抱くから」

「もう!恥ずかしいこと言わないでください!でもいいですよ!」

「俺に夢中だからなー、俺の婚約者は」

「そういうことです!」


サーシャはレオナルドと手を繋いで笑いあい、王城のみになったカルラ国に帰って行く。


育った村は捨てたサーシャだが、カルラ国は決して捨てない。母の祖国の死を目前に、少ない残り時間を、愛いっぱいに笑おうと決めた。