初めて訪れたレオナルドの寝室を眺める暇もなく、サーシャは彼のベッドに押し倒された。石の天井とマスクを剥いだ素顔のレオナルドが、仰向けに寝転がるサーシャの視界を占めた。


窓から差し込む月明かりが、レオナルドの宝石みたいな青い瞳と銀色の細い髪をキラキラに輝かせた。


レオナルドはこの世のものとは思えないほど、美しい男だ。


サーシャはその美に圧倒されて声も出ない。今からこの男に抱かれるだなんて現実味がなくて、ただ彼に釘付けにされているだけだ。レオナルドのぶ厚くて熱い手がサーシャの頬を撫でて、唇が重なる。


「甘いです、レオさん」

「どの味がいい?お腹いっぱいにしてやるよ」


何度も味を変えてバードキスを重ねるレオナルドの甘い囁きに、サーシャは笑みがこぼれた。レオナルドの手がサーシャの薄紅色の髪を梳いて、耳を撫でて唇をなぞっては笑う。


「どの味も大好きなんですけど……レオさん味ってあります?」

「すごいえっちな回答にびっくりしてる俺」

「え?これえっちでした?」