レオナルドの形良い片眉が高く上がって、哀し気な不安を示していた。抱き上げたサーシャの額に額をコッツンぶつけた。真っ青な顔を上げたサーシャに、レオナルドは優しくバードキスをする。甘くて、優しい、慰めの味がした。
「サーシャ、お前は何も悪くない」
「……レオさん、でもこれじゃみんなお腹が空いて」
「全部、俺が決めて、俺が選んだことだ。俺が責任を取る」
サーシャはレオナルドの優し気なのに、哀しさがあふれる声に胸打たれた。サーシャが悲しんでいる場合ではないと、レオナルドの首に抱きつく。
「お前は俺の腕にいてくれればいい」



