王としてレオナルドは国の存続を選ぶべきだった。だが、レオナルドは愛とともに、滅びの道を選んだ。カルランはまだまだツボのようで腹を抱えて笑っていた。
「愛する人と一緒に潔く死ぬ。それが俺の選ぶ幸せだ」
レオナルドは決裂した交渉を置き去りにした。サーシャを姫抱きしてふわっと風に浮かび上がる。
「い、いいんですか?レオさん。私なら平気で」
「王の俺の決定に逆らうな、サーシャ。俺は帰ってお前と結婚するって決めてんだよ」
サーシャは居場所をくれたみんなのためならば、供物になっても良かった。でも、この俺様レオナルド様の決定にはやはり逆らえない。死ぬまで一緒にいる約束を果たしてくれるレオナルドには胸が鳴いてしまう。
「ありがとうございます。レオさん」
「俺に救われた命だから、なんだった?」
「レオさんの側にいます」
「それな」



