人間の手の平返しも良く知っていた。だが、サーシャの隣にレオナルドが膝をついた。きちんと丁寧に跪いたレオナルドはカルランを見上げた。


「今サーシャが言った全てを、カルラ国の王が約束する」

「使いが何を言うか」

「俺がカルラ国の王だ」


レオナルドの真剣な低い声に、度肝抜かれたのはサーシャである。