「カルラ祭りがどんなものか知らないですけど、美味しいご飯いっぱい出して、朝から晩までカルラン様を称えて飲み明かします!」

「ほ、本当か……?」

「本当です。私、こう見えて王様とお話したことあるんで!王様にお約束してもらいます!」


カルランが黒目をぱちくりさせてくちばしの中に涎を溜めた。サーシャがどんと胸を張って、ふわふわな赤い羽毛を握り締めた。


「しかし、末端の人間がそんなことを言っても反故にされることがあるぞ?我はそういうのを何度も見ておるのじゃ」


カルランがさっと冷めた目でサーシャから手を引こうとする。長い間、人間を見てきた神獣様だ。