レオナルドの宝石の瞳がぱちぱちと瞬きを繰り返し風を起こした。芳しい優しいスープの香りが高い鼻を突き、誘われたレオナルドは食べてもいいかと確認もせずにスプーンでスープをすくって口に入れる。


呆気に取られていて一歩遅れたルテが叫んだ。


「レオ!ダメよ、こんな食べ物は危険だわ!」


こんな奇妙な出所の食べ物にもし毒でも入っていたら!とルテが悲壮な声を上げたが、レオナルドがさらにデカい声で叫んだ。


「うっまぁああ!!」


レオナルドが顔をパッと明るくして、どこをとっても綺麗な顔が少年のようにくしゃっと崩れて笑顔になった。


「ほんとですか、やった!」


レオナルドが腹の奥から喜ぶ姿を見て、サーシャも笑顔で両手を握り締めて歓喜した。ルテだけがえっちな口元のホクロを歪ませ、眉を顰めた。


「大丈夫なの?」

「平気平気、すごい美味い!」


レオナルドは食べる手が止まらず、熱々の野菜スープを全部飲み干してしまう。レオナルドがサーシャの脇腹に手を入れて軽々と持ち上げる。


「サーシャ、お前すごい!!」

「うわわわ、レオさんちょっとま待って高い!」