カルランの手厳しい言葉に、レオナルドは薄い唇を噛みしめる。国を守るために作り始めた鉄砲が、国を滅ぼす引き金を引いてしまったのだ。


「人間の流した毒が、毒気になったんですか?カルラン様」

「ことはそう簡単ではない。おかわりじゃ」


カルランは食べる手を止めることなく、食べ終わってはサーシャにおかわりの手を出した。サーシャも遅れずにおかわりを差し出す。


「お主らが流した毒で多くの生き物が死んだ。我はこの土地を守る神獣として動かぬわけにはいかんかった」


カルランはくちばしの中でもぐもぐぷちぷち穀物の感触を味わうが、黒目は厳しかった。