サーシャはカルランがレオナルドの傷を癒してくれたのを見て、すっかり警戒心が解けた。カルラスープももぐもぐ美味しく食べてくれて、さっきまでケンカしていたのが嘘みたいだった。


サーシャと顔を見合わせたレオナルドは、服が破れたままのえっちな状態である。だが、しっかり元気になっていた。


「いただきます」

「食え食え!あーうまいのー!カルラスープはやはりこの世で一番うまい!最高じゃ!サーシャお主の魔法、気に入ったぞ!」

「あ、ありがとうございます!」


カルランがゴキゲンにスープをおかわりしていき、レオナルドも間違いなく美味しいカルラスープを飲んで胃を温めた。サーシャは先程命の取り合いをした相手と同じ食卓につく不思議さにお腹が温かくなった。


一緒にご飯を食べるのは仲良くなろうの合図だとサーシャは認識している。


だが、カルラスープを10杯食べきったカルランの黒目が、ギョロとレオナルドに向いた。


「こんな美味いカルラスープを滅亡させたお主らを……我は恨んでおる」