ルテが後ろに突っ立っていたレオナルドに手を差し向けた。
布の上にちょこんと正座して座ったサーシャは、きょとんと首を傾げて長身でガタいの良いレオナルドを見上げた。
「え、本当ですか?」
命の恩人は、意識を失う前の記憶とかなり形状が違う。
「私を助けてくれたのは鳥人間ですよ?」
「俺、鳥人間扱い!」
ケラケラ腹抱えて笑いだしたレオナルドの横で、ルテがバシンと背中を叩く。
「もう、レオやめなさい」
「元はと言えばカルラン様を模したくちばしだから、鳥人間で間違いではないけどな……!」
団長も口元を押さえてぷるぷる笑っていた。ルテはすぐにサーシャの誤解の意味がわかって弁明し始めた。



