団員たちが息を飲んで静かにサーシャの返事待ちしているこの状況が居たたまれなかった。気持ち的にはレオナルドの想いに応えて恋人になって、キスにどっぷりハマって溺れてお腹いっぱいになってみたい。


だが、このプレッシャーの中、なかなかイエスが口をついて出てこなかった。サーシャは何でもぺろっと言ってしまう方だが、こんな緊張に立たされたことがなくて喉が詰まる。


サーシャがなかなか口を開かないことに業を煮やしたレオナルドは、サーシャの頭をぐしゃぐしゃに撫でて大ため息をついた。


「ハイって一言だけでいいんだけど、くれないの?」


レオナルドが腰を曲げてサーシャを覗き込むと、くちばしとくちばしがくっついてキスしてしまいそうだった。