「覚えてました?王様って賢いですね」

「王様だからな」

「王様、私の悩み、絶対内緒にできます?」

「俺ほど口の堅い男はいない」

「本当ですかー?」

「マジマジ」

「王様、軽いなー」


クスクス笑ったサーシャは背中合わせの王様に、ゆっくり口を開く。王様の悩みも聞いてしまったので、約束したからには言わなくてはいけない。


「レオさんとその、毎日ディープなお食事キッスをしてて……そのキスが心底嫌なんです」

「ブッ!」


背中合わせの王様からスープを噴き出す音がして、サーシャは一瞬振り向きそうになったが耐える。ちょっと明け透け過ぎただろうか。口を拭った王様が大きな声を出す。


「嫌?!」