「この国はもう行き場がなく滅亡寸前だ。領土を増やすしか手がない。
俺はカルラ国民を生かすために他国を侵略する選択をすることになる」
静かで低い王様の声には嘘なんて一つもなくて、怖い話がむしろ誠実に聞こえた。
他国を犯すのは本意ではない。だが、自国の国民が飢え死ぬ前にやれることはやる。
それが王様の責任でもあるのだ。
しかし、さすがにサーシャにもそれが負け戦であることはわかった。
「でも、この国の少ない人数で戦っても勝てるはずがないですよね……」
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