工場のはるか上空真上にレオナルドが浮かんだまま停止する。サーシャはずっと落とされないように一生懸命、レオナルドにくっついていた。


工場の周りを紫色の物体が取り囲み、ギュウギュウと奇妙な鳴き声が聞こえた。


「何?何が起こってるのレオさん?」

「工場に大蜘蛛が襲来。即時、侵入者を皆殺しの任務開始中!」

「それは大変」


怖い単語ばかりならんだレオナルドの発言に、サーシャがゾッとする。またあの大蜘蛛か。


「盾魔法の隙間を見つけて、たまに入って来る。あいつらは鉄砲工場の鉄を食うのが好きなんだよ。腹を撃たれるのは嫌いみたいだけど」