勘違いしないと決めていてもレオナルドにドキドキしない人間なんていないのだ。サーシャはドキドキ鳴きが始まって自然と震えが止まった。


「サーシャが俺たちのところに現れたのは運命としか思えない。お前ら気合い入れて行くぞ!」

「「「うおおぉおー!!」」」


団長の口上が続き、サーシャはもう後戻りできないことを再認識した。


(異端者の私を受け入れてくれる場所は、もうここ以外にない。私も、頑張らないと!)


団長に同意した団員たちの地が割れそうな咆哮に包まれる。レオナルドの肩の上から見た頂きの景色に、サーシャも覚悟が決まった。