「なんでしょうか」 ……あたし、なにかミスでもしたかな。 突然の呼び出しに、あたしは心臓をバクバクさせる。 「俺、今度フロントに異動になってさ」 さっきの厳しい口調とは裏腹に、キャプテンは休憩中の時と同じ口調であたしに話し始めた。 「へぇー、おめでとうございます」 以前からフロントに異動願いを出していたキャプテン。