「美月の言うとおり。今日俺は、彼女にプロポーズする予定だったんだよ」



……そっか。



やっぱり、そうだったんだ。




市来くんから事前に聞いていたのに。

本人の口から改めて言われると、胸がズキンと痛む。




「ここに予約入れたときに、フロントの人に相談したんだ。クリスマスに彼女にプロポーズするんだって」




そんな相談ごとを予約時にしてくるのは、次郎だけじゃない。



――彼女にプロポーズしたいので、協力してもらえませんか。



クリスマスによく頼まれるんだ。