そこにはあのメモが置かれていた。
気味が悪いけれど、なんとなく捨てられずにいるのだ。


「そいうえば、『やってはいけないことリスト』にお風呂のことが書いてあったんだっけ?」


なにが書いてあっただろうかと、テーブルに近づいてメモを読んだ。
3、お風呂で鼻歌を歌ってはいけない。

それを見て亜希は和也が言いたそうにしていたことを理解した。
亜希はお風呂に入るとつい鼻歌を歌ってしまう癖があるのだ。


「わかった。今日は絶対に鼻歌は歌わないから、安心して」


そう言うと和也はホッとした様子で微笑んだのだった。