「よし。いってきます。」


薄い紺色に白のラインが入った可愛い制服。
派手すぎないはず(?)の白いシュシュをつけて、私を家を出た。


そんな世界で生まれた私、木村紬はその高い能力を持つヴァンパイアなんかじゃない。ただの人間に生まれた。
 

そう、そのはずなのに!あの有名な学園『紅学園』に入学する!

『紅学園』は頭の良い進学校であることはもちろん、高貴なヴァンパイアの人も数多く通っている。

一般人であるならば、普通は通うことなんてできない、皆んなの憧れの学校。

もちろんちょっと頭は良い私も例外ではなく、入学なんて夢のまた夢なはずだった。




「まさか学園側から推薦が来るなんて…」



なんの経緯があってかは知らないが、私にそんな夢の学校からの推薦が来たのだ。

あの時の衝撃はもう、人生で1番なことは間違いない。
 

友達からの僻みもそうそうに、すぐに私は自分が目指していた学校なんてやめて、紅学園からの推薦を受けた。