大和は恵真の頭に右手を置き、顔を覗き込む。

「恵真?どうかした?」
「だって…。せっかく4日ぶりに会えたのに、大和さんたらしゃべってばっかりなんだもん」
「しゃべっちゃダメなのか?」
「ダメじゃないけど…」
「けど?」
「その前に…」

恵真は上目遣いに大和を見つめる。

「ん?」

大和が、何の事やら分からないといった素振りで聞き返すと、恵真は更に頬を膨らませてうつむいた。

「もう、いいです…」

子どものようにいじける恵真に、ふっと大和は笑みを浮かべる。

「嘘だよ。意地悪してごめん。恵真、会いたかった」

ぎゅっと抱きしめると、恵真は照れたように大和の胸に顔をうずめて呟く。

「私も。会いたかったです、大和さん」

大和は恵真を抱きしめながら、優しく髪をなでる。

恵真…とささやくと潤んだ瞳で見上げられ、大和は込み上げてくる愛しさに胸を切なくさせながら、恵真にそっとキスをした。