だけど、わたしはあえてそれはしない。だれもがすることをしても、それは悪女のすることではない気がする。だれもがしないこと、異端的なことをすることこそが悪女ではないのかと思っている。

 だからこそ、逆の発想で攻めることにした。

 つまり、王宮からいじめやいやがらせをなくす運動を開始したのである。

 これこそが、王妃や側妃たちにとっては最高のいやがらせになる。

 自分で自分のアイデアに、おもわずほくそ笑んでしまった。