「とにかく、たいしたことではないわ。だから、気にしないで。そんなことより、わたしに会いにきているのが見つかったら、またいびられるわよ」
「いいの。どうせいびられ頻度は多いから。慣れているといえば慣れている。それよりも、ああして助けてくれる人がいる。それがうれしかったの。侍女たちのことだって、自分のことでせいいっぱいで、いつも目をそむけることしか出来なかったのに……。あなたがキッパリすっきり言ってくれたときの王妃たちの顔。あの光景を思い出しては、侍女たちと笑っているわ」