この日、チャーリーは他国の外交官と会談があるということで不在である。

 王宮の広大な森に散策に行き、お気に入りの木陰で読書でもしよう。料理人に言ってサンドイッチでも準備させ、それを持って行けば日がな一日読書三昧出来る。

 シリーズ物の小説を持って行けば、一日で読破出来るかもしれない。

 そんなことを考えていると、侍女のジャニス・アボットとカイラ・ギボンズがやって来た。

 二人は、わたしの専属の侍女である。ジャニスは赤毛にブラウンの瞳。カイラは髪も瞳もブラウン。どちらも大柄で大胆な性格をしている。二人は同郷で仲が良く、変わり者だとか。だから、侍女仲間で浮いているらしい。

 そういう人たちだからこそ、わたしの専属侍女になったのかもしれない。