「おれは、いわゆるお手つきの子でね。現国王の若かりし頃の過ちの結末ってわけ。はやくにして亡くなった母は、王宮の下級侍女だった。だから、王子とは名ばかりさ。ほら、書物だけでなく現実でもよくあるだろう? 正妃や身分の高い側妃やその王子王女たちから蔑まれるとか虐められるとか。あるいは、無視されるとか認められないとか。おれは、そういう存在なんだ。だから、国王も含めすべての王族は遠い遠い遠い遠い遠い存在さ」

 チャーリーは、問い詰めるとあっさり白状した。

 だけど、まあ彼の言うことはわかる気がする。