昼間、チャーリーの愛する人と思い込んでいたのが、じつは彼の同腹の妹のイザベルだったということがわかったばかりの日の夜のことである。

 彼は、意外にも素直に応じてくれた。

 主寝室に入ると、彼は長椅子に座るよう言った。

 長椅子に座ると、葡萄酒とグラスが二つ準備されていることに気がついた。まるでわたしがやってくることがわかっていたかのように……。

 困惑しているわたしをよそに、彼はそれぞれのグラスに葡萄酒を注いでその内の一つを手渡してくれた。

 そうして、それぞれのグラスを打ち合わせて乾杯をした。

 口中に広がる味は、あいかわらずなんと表現していいかわからない。美味しい、ということくらいしか。

 グラスをローテーブル上に置いたタイミングで、口を開いた。というかズバリ尋ねた。

 そうしないと、また気が挫けてしまうかもしれない。