「だから、やめろってイザベル」
「イザベル、ランが圧死してしまう」

 チャーリーとチェスターが、文字通り彼女をわたしから引き剥がしてくれた。もしもそれがもうすこし遅かったとしたら、死んでしまったかもしれない。

 それほど苦しかった。

「やだ。わたし、またやってしまったわ。うれしくってつい」
「だから会わせたくなかったんだ。すくなくとも、興奮しないような状況で紹介したかったのに」

 チャーリーがやさしく抱いてくれ、やっと息を整えることが出来た。

 わたしがチャーリーの愛する人と思い込んでいたのは、彼の同腹の妹だった。