それはともかく、サンドイッチを頬張っていると、王太子の補佐官であるチェスター・ウオーターハウスがやって来た。彼は、チャーリーの子どものときからの唯一の親友らしい。その可愛らしい童顔は、抱きしめたくなるほどである。背丈も可愛らしく、本人はかなり気にしている。

 ウオーターハウス家は伯爵家で、彼は三男。しかも彼の両親はありえないほどお人好しらしく、親類や友人の借金の肩代わりをしたり、だまされたりして没落しかかっているというから驚きである。上の二人のお兄様は優秀らしいけれど、どちらも両親以上にお人好しらしく、官僚としてキャリアを積んではいるけれど経済的にはかなり苦しいとか。