「ラン、それは違う。おれたち二人で、だろう?」
「そうかもしれないわね。楽しみだわ」
「ああ」

 視線が合うと、どちらからともなく笑い始めた。

 そういえば、チャーリーは愛する人に会っているのかしら?

 バラ園の東屋で会って以降、彼はわたしの相手や外交官としての仕事で忙しくしている。ここ数日間は辺境伯のところにいたし、会う暇はそうそうないかもしれない。

 彼女、きっと寂しい思いをしているわよね。

 というか、わたしを恨んでいてもおかしくない。なにせ彼を独占しているのだから。