「ラン、いよいよ明日だね」

 いよいよ明日、わたしは公の場で大恥をかくことになる。

 夕食後、今夜はチャーリーの部屋で寝る前の一杯を楽しんでいた。

 ローテーブルの向こう側でグラスを傾けているチャーリーは、今夜もキラキラ輝いている。

「ええ、そうね。明日は、わたしが大恥をかく日ね」

 わたしもグラスを傾け、さっぱりとした白葡萄酒を一口飲んだ。

 この白葡萄酒は、辺境伯が手土産にと持たせてくれたのである。