「え、ええ。たしかに、あなたの言う通りです」

 したがって、そう答えるしかなかった。

「そうか。もうすぐか。楽しみだな。おチビちゃんには助けてもらった。祝儀をはずまないとな。ほら、おチビちゃん。もっと食ってくれ。食いっぷりのよさは、まるで五つ子か六つ子でも腹に宿していそうだがな。それはともかく、いまから励むのだったら体力をつけておけ」

 辺境伯は、この辺りの名物料理らしい肉や野菜の串焼きが大量にのっている皿をテーブルにドンと置いた。

 ちょっ……。

 五つ子か六つ子がお腹にいるほどの食べっぷりですって?

 まあ、いいわ。

 子どものことはともかく、せっかくですもの。思う存分いただかないと。