だけど、今回は本気を出した。結果はうまくいったけれど、本気を出した分疲労が半端ない。

 ほんとうなら、辺境伯の屋敷の客間でいますぐにでも眠りたい。

 おそらく、朝まで泥のように眠ることが出来るはず。

 が、辺境伯や彼の領地の人たちがそうはさせてくれなかった。

 盛大に宴を開いてくれたのである。

 力の放出は、わたしを疲弊させただけではない。空腹にもさせた。

 すさまじい量の美味しそうな食べ物を見た瞬間、とりあえずは疲れがふっ飛んだ。だから、ひたすら食べた。