辺境の領地にしては、二階建ての立派な病院である。それをそのまま、病にかかった患者たちの為に使っているらしい。

 そこの診察室のひとつを勝手に借りることにした。

 そして、年季の入った木製の床にひざまずき、ひたすら祈りを捧げた。

「大聖母」のときと同じように。

 わたしのほんとうの力を解放する為に……。