「なんて失礼なやつだ。追放だ。この皇都から、このウイルクス帝国の皇都から追放だ」

 愚か者のヒステリックな叫び声が背中にあたり、砕けて大理石の床に落ちていく。

 そうして、わたしのあらたな歴史が始まった。

 この日、わたしは人生を否定され、あらたな人生を得た。