「3つ,現場は野外。無数の足跡が邪魔をしたが,僕は1つの足跡を追った。この場所の土は柔らかく,跡が着きやすい。僕がそれを選んだのは,隊員の背丈がほぼ皆同じであるはずなのに,それだけ足跡が深くなっていたからだ。……ココを抱えた分の体重のせいで」
騎士のくせに,何故かだっぽりと図体のデカイモブ=ウリボウと呼んでいる男がいるが,あの男は足もデカイために真っ先に候補から外れた。
「靴は支給品だ。けれどもちろんサイズは違う。それだけでも何人かに絞ることが出来た。そして4つ,僕の拾いものだ。……これが何か分かるか?」
「……さあ? 入れ物の様に見えるね。ここからじゃ暗くてよく見えない」
「……その常に半開きになった口に垂らされたくなければ口に気を付けてよく見ろ」
「怖いなぁ,ジョセフィーネ」
何年も使われていなかった名前など,どうでもいい。
けれど,こいつの声に呼ばれると虫酸が走る。
瓶の中にあるのは,猛毒だ。



