ー野に咲く花の冒険譚ー



時間にすると数十分か。

僕はテントを出た。

全員,気になっていたのか一同に集められている。

険しく強ばったタルトの顔を見つけ,僕は声をかけた。



「タルト,君はココラティエの幼馴染みだ。ココも安心する。すまないが服に着いた汚れを落としてやってくれ」



タルトは直ぐ呼び掛けに応じて,僕の前に来る。



「ココは君にしか頼めない。僕はまだやることがあるんだ,頼む」



僕はタルトの目を見つめ,右手を握った。

じっっと深く見つめる僕を見返し,タルトは数秒後,怪訝そうな顔をする。

タルトは黙って,テントへ消えた。



「最初に見つけたのは誰だったか」

「ぼっ僕です!」

「ああ,君か。ココラティエを長く独りにしないで済んだ。直ぐに声をあげてくれてありがとう」

「い,いえ……」