ー野に咲く花の冒険譚ー




「そうか」



僕もそれを,疑わない。



「ココは家族みたいなものだ。守るべき対象で,友達で,そう言う好きの塊だ。この旅でも,ココの親父さんに頼まれてる義務みたいなもんもある」



好きと言う感情に,無数の種類があるのは知っていた。

読んだだけで分かった気になっていた。

けれど実際に触れてみると,どれも自分にあるのかそうでないのか,よく分からない。



「……? なあタルトなんか騒がしく」

「何があった……!!!!?」



タルトはがばりと立ち上がりながら振り返り,大きく森の奥に声を張った。

なんだ?

僕はただ驚いて,言葉を失うことしか出来ない。

この騒ぎはなんだ,タルトは何を聞き取った。



「タルト! 大変だ! ココが……!!!」



僕はただならぬ予感に,タルトの脇を通り抜ける。

ココラティエ……!