ー野に咲く花の冒険譚ー



あと一歩で出るところだったココは,形容しがたい悲痛な顔で振り返った。



「気にして!! ……ジョンが気にしなくても,他がそうじゃないのよ。いいから,直ぐ水から出なさい。いいわね?!!」



物凄い気迫に気圧されて,僕は頷く。



「……分かった。ココが見えなくなった頃,僕も出ることにする。それくらいの時間なら問題ないだろう」

「……ないわ!! でもそれじゃ早いからついでにもう少し待っていて!」



出ろといったり待てといったり,忙しいやつだ。

僕は目を閉じて,100を数え始めた。