ー野に咲く花の冒険譚ー




「そうか。何となく,分かってはいたよ,ジョン。仕方ないよな。……ジョンがこの手の話に,人一倍悩むかもしれないのも分かってた」



僕が立ち上がり服を払う。

無言で返した僕は,返事に困っていて。

タルトの言葉を遮ることも出来ずに,ただ続きを待った。



「ジョンはいつだって周りを平等に見てる。お前の基準で,誰より同じ様に注意深く見渡している。俺はそれが羨ましかった。俺1人に向けられたならいいと思った。だけど……その視線を一瞬でも独占できたなら,俺はもうそれでいい」



僕が悩みに悩んでいたことを見抜く様に,タルトは大人びた顔をして切なげな微笑みを浮かべる。



「ジョン,俺と出逢ってくれてありがとう。俺の友達になってくれてありがとう。これからも,俺の相棒でいてくれ」