ー野に咲く花の冒険譚ー




「僕は君を,恋愛としては見ていない。親愛,友愛,少し特別で,それでも人間として複製出来る感情だ」



さらさらと言葉は出てくる。

やってみるとなんだ,少し簡単で。

硬く詰めた声は,タルトに届いていた。



「それでも,充分なのかもしれないと僕は思った。君が僕の家族になりたいと,僕を嫁に取りたいと言うから。どんな形でも構わないんじゃないかと思った」



だけどきっとそうじゃない。



「僕と違い,思いやりのある男だろう? 君は。だけど僕と同じくらい,いやそれ以上にタルトは自由な性格をしている」



僕も大概自由でわがままだ。