ー野に咲く花の冒険譚ー


「タルトと喧嘩した?」



眠たかったはずの僕は,強く肩を揺らす。

喧嘩なんてそんな無駄なこと,あるわけが……



「あ,当たり? 僕じゃなくても皆気付いてるけどね。セットだったのがバラバラなんじゃ,当然だけど」



僕達は別にセットじゃない。


ただたまたま,お互いのそばが楽だっただけで。

カマをかけるような真似をするなと,僕はアイザを見つめ返す。



()われちゃったんだ」



僕は大きく目を見開いた。

どうしてこうも素直に態度に出してしまうのか。

僕はくらりとする頭が,眠気以外のせいでもあることを思い出す。