「は? 僕がいつお前から……飲み物1つ覚えがない」

「ほらこう,すっと。ジョンは他のやつと話すので精一杯だったから。渡したらそのまま呑むんだもん,笑っちゃった」



僕に限ってそんなわけがないと振り返ると,確かにがっしりと何かを掴む自分のビジョンが浮かんだ。



「っあの時……っ。どうりで変な味がすると思った!! おかしななものいれて」

「ないなーい。そんなことしたら,それこそ口も聞いてもらえなくなっちゃうからね」

「それで,お前は何しに来たんだ。大人しく寝てればいいだろ」



僕は話をすり替える。

そんな馬鹿みたいなミスをしたなんて信じられなかった。



「こんなとこで寝ちゃ,ジョセフィーネが風邪を引くと思って。それに,いつものジョセフィーネならこんな手品みたいな馬鹿げた遊び,乗らなくて済んだだろ?」

「だからなんなんだ! お前には関係ないだ」