ー野に咲く花の冒険譚ー




「いいよ,ジョン。わたくしちゃま,ジョンのこと守ってあげる」

「交互に求めるものを挙げていこう。共に生きられるように───アモーレ リリィ」



今はそこまで深くなくていい。

君を愛せるように,僕は努力する。



「リリィ,花の殲滅に力を貸してくれ」

「ジョン,死なないで」

「リリィ,殲滅が終わって僕の寿命が尽きる時。そうなったら,君も一緒に終わろう」



リリィが了承するかは賭けだった。

ととさまとの約束だと言い聞かせて,その為だけに生きてきたのだから。

ただの植物のように,ひたすら長いときを寝て過ごしてきた。

ならもう,他に望みがないのなら。

充分だろう? リリィ。



「ジョンが殺してくれるなら,いいよ。抵抗しないから,手折って,ジョンと一緒に燃やして」



リリィは真面目な声で答えた。



「僕を火葬してくれるようなやつがいたらな」



寂しがりやのリリィは,僕の小指に茎や葉を纏わせる。

これがリリィのやり方なんだと,ととさまと過ごしたリリィを垣間見た。