ー野に咲く花の冒険譚ー




「ととさま,ひとり? いつも言ってる他の人達は,来ない?」



いつも,ととさまがわたくしちゃまに気を付けろと言うのは,他の人間のことばかりだった。

でも誰も来ないから,わたくしちゃまは聞いちゃう。



「そうだな。僕は最低限大事にしているけど,人間が大嫌いなんだ。だから来ないよ。好きだとしても来ないだろうけど」



わたくしちゃまがどうしてそう聞いたのか理解したととさまは



「少し厳しかったかな」



そうわたくしちゃまの葉を撫でた。



「僕は人間が嫌いだ。家族が1番。それでもそれじゃ寂しいから,君をつくったんだよ」



わたくしちゃまは,自分がどうしてつくられたのか知りたかった。

難しくて,もっと話してとねだると,ととさまは困った顔をする。



「100と90じゃ100が大きいって,もう分かるよね」



わたくしちゃまはようやく理解できる内容に,元気良く返事をした。



「大きいと言うのは,時にすごいと言うことなんだ。どちらもすごいはずなのに,やっぱり90は100に劣る」

「じゃあととさまは100!」



わたくしちゃまの言葉に,ととさまは眉を数字の八にする。