ー野に咲く花の冒険譚ー


少しだけ話せるようになると,ととさまは数字を教えてくれた。

つくられてから,1ヶ月を3回と,1日を25回
繰り返した日の事だった。

毎日数えると,ととさまは笑う。

すごいよって言われるのが嬉しかった。

たくさん教えてくれたととさまは,1ヶ月を4回と1日を6回繰り返したとき。

今度はダメなことを教えてくれた。

ダメなことは,ととさまが怒ること。

そうしてはいけないってこと,だって。

仮に,わたくしちゃまがソファーを葉っぱで割く。

そしたらダメって言うから,わたくしちゃまは大人しくする。

それがダメって意味。

わたくしちゃまは,人の前で動いちゃいけない。

そうしなくても生きられるから,生き物を食べてはいけない。

全部全部,見たこともないととさま以外の人間の話しだった。

わたくしちゃまは頷いた。

ととさまはほっとして,力を抜いた。

毎日褒められて,毎日注意を忘れないととさまの言葉で眠りにつく。

ととさまはそれが幸せっていうから,わたくしちゃまもそうなんだと思った。