「お,何してんだ2人して。こんな僻地に来るたぁとんだ物好きだな……と,こりゃ失礼。片方は嬢ちゃんだったのか」
せかせかとした様子で通りがかった細身の男。
僕とタルトは2人して足を止めた。
「そんなことは大して問題じゃない。謝るな。ところで,肉を売ってる場所を探してるんだが……」
その男に,僕は丁度いいと道を尋ねる。
「おーおー気ぃが強ぇのも悪くないな。あっちで婆さんが代表して売ってるよ。……おーそこの男前,腕に自信は?」
「俺か? あるにはあるが……手合わせとかなら今はちょっと」
ちげぇよ,とタルトの大剣に目をつけた男は笑った。
僕は肩をすくめる。