ー野に咲く花の冒険譚ー



「あと,1週間もあれば着くんだろ。僕はもう大丈夫だ。こいつもきっと問題ない。寧ろ戦力になる」



こいつを,僕が育てる。

今は一般的な思考も何もかも,知らないだけのように見えるから。

言葉も倫理観も,全て伝えさえすれば大人しく従う気がする。

意志疎通が図れるなら,僕が望まない動きなどこいつはしないだろうと言うのは,きっと単なる希望的楽観ではないはずだ。

はっきりとタルトの目を見れば,タルトは逡巡し,そして頷く。

僕に,もう迷いはない。

それが伝わったのかもしれなかった。

僕は初めて,僕のことを考えている。

他人を通して,未来を見据えていた。

何をしようか,どう潰そうか,どう楽しもうか。

そんな事じゃない。

僕には何が選べて,どう進めるのか。

僕は,正しく未来を見ていた。

奇跡的に生き返ったものの,毒に犯され苦しむココは,後遺症の心配もあってやはり医者のもとへ置いていく。

決断は変わらない。

だからココが泣かなくて済むよう,僕達は急ぎ次の場所へ向かい,出来ることならココが目覚め回復する頃には戻る。

それが今考えうる最大の道だ。

その他のごちゃごちゃした問題は,その後ほどいていけばいい。